Myソードはそのうち、
僕にとってギターのような、
相棒的存在になりそうです。

森圭一郎さん 東京都在住のシンガーソングライター。16歳のときのバイク事故で車いす生活に。音楽に出会い、人生を救われた。24歳で初のCDをリリースして以来、全国をまわり精力的に音楽活動を展開。また、真のバリアフリーを実現するために活動する、一般社団法人Love Hand Projectの理事を務める。NHK Eテレ「ストレッチマンV(ファイブ)」の"ストレッチマンパープル"としても知られている。森圭一郎さんオフィシャルサイト

つくり手の、思いの強さが伝わってきた

ソードのことは、人づてに「日本製のいいのがある」と聞いて知りました。試してみたいと思うと同時に、でも本当かな…という気持ちも少しありました。正直、納得できるクオリティのものに出会ったことがなかったからです。

それが、実物を手渡されたときの重厚感に期待が膨らみ、使ってみて、「これは……!」と思いました。まずは安定感。信頼して預けられる印象を、すぐに持ちました。そして、動かしたときのスッとなめらかな感触がなんとも気持ちいい。「これで運転できるんだから、多少はガマンしてね」という僕の知る他製品とは別物で、開発や製作に携わられた方の思いの強さが伝わってきました。「みんなに使ってもらいたい」という気概が感じられましたよね。僕はなににしろそういうものが好きなんです。使うほどに、これはどんどん広めたいと思いました。

目の前の川を、渡りたくて渡れずにいる人たちに

ライブ活動を中心に年間200日も旅をする僕は、車の走行距離も一般の健常者の方の比じゃないと思います。国内だと沖縄以外はほとんど愛車で周りますから。その愛車は専用の改造車。僕自身は、もう長いことこうした生活をしているので、移動の不自由さはあまり感じません。だからこそ、同じ車でも、行動範囲に大きな制約を強いられている人の多いことには、ずっと心を痛めていました。遠出はもちろんのこと、ちょっと出かけるだけでも躊躇する。それによって、本人の意思とは関係なく世界が狭められる不自由さは、たぶん移動という行為を当たり前にしている人が想像する以上のものです。言ってみれば、向こう岸に広がる世界に手が届きそうなのに、目の前の川がずっと渡れないでいる状態ですよね。

だから、車を改造するところまでは踏み切れない人に、こんなにいい運転補助装置があることを知ってもらいたい。ソードを手にすることで、目の前の川が渡れるようになるんです。ほかの補助装置の心許なさで運転を怖がっていた人にも勧めたいし、危なっかしい装置を無理して使っている人にも勧めたい。

僕も、地方でのほか、海外でもレンタカーを借りたときに使うつもり。きっと長いつき合いになりますね。Myソードはそのうち、僕にとってギターのような、相棒的存在になりそうです。そうそう、海外の人にも使ってもらいたいなぁ。

2019年新型ソードに寄せて

まず装着前に一言、デザインがいい。磁石をうまく使用しているのも今の時代にあっている気がする。余計なものを省いてスタイリッシュにした気持ち良さがある。そして軽い。だいたい軽いと少し安っぽい感じになったり危うい感じがするのだけど、重厚感を残しながらの軽量の安定感。

ブレーキロックは右に倒して前へどうやったらこの仕組みになるのかはよくわからない。ここにも作者のこだわりがみえる。ロックがかかるかかからないかは、上半身を人一倍動かす僕らには大変重要な問題。取り付けやすさも進化していて、器具なしで簡単にできる。シルバーのグリップを押さえた指先から、一本の芯を伝わりアクセルとブレーキペダルへ、流れるようにスムーズに前後する動きはくせになる程。総じてかなりのアップデートをしたと思う。箇所箇所に作者の努力と気持ちも感じる。美味しい食べ物や気持ちいい音楽に出会えた時に似ているかな。

これを持って飛行機乗ってレンタカーにつけるのもよし、新しく買った車につけてもよし、色々な用途で活躍してくれると思う。

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